2008年11月14日

そのニュースは真実か−日本のジェンダー・ギャップ拡大?−

「日本の「男女平等指数」は98位に後退 世界経済フォーラム」

こんなニュースが報じられ某巨大掲示板群のニュース系板ではPart4スレが出来るほど盛り上がってる。が、その辺で盛り上がってる理由は、どーでもイイ。実際、日本での男女間格差は厳然として存在するし、それに対する是正措置は未だ足りないと俺は考えてる。国際経済競争という永遠に続く「総力戦」を人口の半分をおきざりにして戦い抜けると思えるほど俺はオプティミストではない。内需中心経済?ソレは食うたらウマいんかい@横山やすし。

それなのに、どうして、このニュースに興味を持ったかと言うと、某巨大掲示板群の某アフリカ・スレにネタを提供できるかななと思ったからだ。
┏┫ ̄皿 ̄┣┓<アフリカ最高位はX位でXXXX。最低はY位でYYYYだったよー。毎度おなじみでスーダンやソマリアは調査対象に入ってない、トッホッホー(苦笑

とか書いてみたかったのだ。

つー事で、ニュースの元になった" The Global Gender Gap Report 2008: Country Highlights and Profiles"を見てみた。
"Country Highlights"つーのが有る。まず、これをざっと見ていけばいいのね。えーと、Africa、Africaと。"Middle East and North Africa"ね。ヘッヘッヘ、だんなー、アフリカ・スレに集うアッシら亡八者にとってアフリカといえばナイル以南ですぜ、北アフリカみたいな「文明圏」を含めねぇでくだせぇ。えーとえーと"Asia and Oceania"と。次かな…あれ、終っちゃった。

慌てて丁寧に見直すと"Asia and Oceania"に"South Africa"、"Namibia"、"Botswana"、"Madagascar"の文字が。
待て待て待て待て、どこが「アジアとオセアニア」だっ。しかも、"Malawi (81)"て。世界最貧国の一つだぞっ、そんでも日本より上なの!?

ぶったまげたままに"Counry Profiles"のマラウィのデータ(PDF)を開くと"Economic Participation and Opportunity"には、こんな項目が並んでる。

Labour force participation
Wage equality for similar work (survey)
Estimated earned income (PPP US$)
Legislators, senior officials, and managers
Professional and technical workers

えーとえーと。俺、英語ヨタヨタなんだけど頑張って訳すと

労働参加の機会
同じ労働をした時の男女間賃金格差
推定勤労所得(米ドルによる購買力平価換算)
経営者、取締役と管理職
専門職と技術職

で良いのか?

「労働参加の機会」では3位、「男女間賃金格差」で39位、「推定勤労所得」で6位。ははぁ、ものすごいビンボーだと男も女も無く必死こいて働かないと食っていけんだろうし、「経済格差」も微々たる物にはなる。女=時給20円で男=時給21円つー感じだろか。皆してビンボーなら男女間格差は少ないと。まあ、言わんとする事は判らんでもない。なんかヘンな気もするが。

けど、マラウィの「男女間賃金格差」は男女とも基礎データが空白、「専門職と技術職」は全項目が空白。それなのに「男女間賃金格差」は"0.72"とスコアが付けられ世界39位、経済部門総合では世界平均を上回る"0.687"で世界46位。なんだ、そりゃ。他にも、"Sex ratio at birth (female/male)"が、基礎データ無いのに世界1位レベルとか、なんだか怪しい。

気を取り直して、他のを確認してみようと我がホームグラウンドのスーダン…は例によってデータが無いので宿敵(笑)チャド(PDF)を。やっぱ「専門職と技術職」の全項目が空白にも関わらず、世界平均を上回る"0.603"。"Sex ratio at birth (female/male)"も基礎データが無いのに世界1位レベル"0.94"。おい、バカ言ってんじゃねぇぞ。難民キャンプで呪術に使うからって新生児の男だけ生き胆抜いてたつー話はどーした。集計誤差の内か、そもそも難民は集計外なのか。

それに、なんだか計算が合わない。"Sample avarage"の経済項目部分を全部足して5で割ると0.568。教育部門は0.905。基礎データが無い部分まで含めたマラウィとチャドの国別データに至っては意味不明。他にも「経営者、取締役と管理職」と「専門職と技術職」がノーデータなモザンビーク(PDF)が経済項目で1位だったりベリーズ(PDF)が26位だったりする。しかも、やっぱり計算が合わない。

俺は数学はもちろん算数も怪しい人間なので頭イイ人達には判る、ちゃんとした集計方法が有るのかもしれない。けど、その説明は、俺が探した範囲では"The Global Gender Gap Report 2008"の中に見付けられなかった。そして、その集計法が確固たるもので有ったとしても、基礎データの反映には甚だ疑問が残る。今の段階では、こう考えるしかない。

日本の男女間格差は厳然として存在する。だが、それを指摘する時に「世界経済フォーラム」の「男女平等指数」の国際順位を使うべきではない。

俺とは別のアプローチからデータ分析されていた「下げ止まらない、日本のジェンダーギャップ指数@Gazing at the Celestial Blue」にリンク&T.Bさせて頂いて本日は、ここまで。
ご指摘、ツッコミ、お待ちしてます。


PS.
┗┫ ̄皿 ̄┣┛<空幕長と筑紫の記事にコメントくれた皆さん、アリガトー。
ご返事、書かなきゃ書かなきゃと思ってる内に、ついついズルズルになってしまって。特にアルバイター君(って呼ばせてね♪)の真っ直ぐな意見は、おじさん、ちょと自分の書いた事が恥かしくなったよ、テヘ
posted by ナナシ=ロボ at 22:04| Comment(4) | TrackBack(1) | 国内政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
某ちゃんねらーの多くってこういう国際統計で日本の「得点」が低いとかんしゃくおこりまくすけど、現実から目を背けるばかりで是正しようという気を持とうとしているようにはとても思えないんだよねえ。

日本国=オマエ自身じゃないし、オマエ自身がバカにされたわけじゃないんだから、そんなに怒るなよと思うわけだが。
Posted by E.a at 2008年11月15日 09:47
>労働参加の機会

 教育への参加機会なら、いまだに男女差(大学進学が、最近でも男子5割強に対して女子は4割強)ってのはあるかもだが・・・・労働に参加しなけりゃ生きて行けない割合なんか出して何が言いたいのだろうね?
労働に参加せずに生活できるほうが貴族的だと思うが・・・・・^^;

>推定勤労所得(米ドルによる購買力平価換算)
 購買力として見ると・・・・独身者では男の方が上だと思うが(男って入って来る以上に使うが、おにゃのこって貯金すごいのね^^;)結婚している男女の場合は、日本では女性のほうが男性の数倍〜10倍以上は有りますよね^^;
Posted by へち at 2008年11月15日 19:39
呼び捨てでも結構です
書きこんだ後自分でもちょっと気恥ずかしく
思うような感じたことまんまの文でした

男女間格差はそもそも男女の違いがあるのに(向き不向き)
同列に扱うのも無理じゃないかと思うんですがそういうことも考慮に入れて
考えられてるんでしょうか
こういう統計って
Posted by アルバイター at 2008年11月16日 23:57
こんにちは。
このエントリを参照させていただいたので、TBをお送りしたのですが、何故か二本着信しているし(同じエントリの分です、発信はもちろん一つなんですが)一方が字化けしているし、申し訳ありません。
よろしく御処理いただけますようお願いします。
Posted by 碧猫 at 2009年07月26日 17:05
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男女平等指数で順位を下げる日本を「日本文化」で弁護はできないよ。
Excerpt: 一年くらい前に、こういう記事を書いたのですけど。 ■泣く女たちを笑う男たちに。(男女共同社会政治参画に向けて) http://muranoserena.blog9...
Weblog: 村野瀬玲奈の秘書課広報室
Tracked: 2008-11-17 00:24