2004年07月08日

中国:非民主的強権国家としての形

SARS告発の中国人医師、強制的に「学習会」
さて、お立会い。
この見出しだけ読むと「昨年SARSが流行った時に、中国政府が海外からの投資が逃げる事を恐れてSARSの感染状況を隠蔽したが、それを内部告発で暴露した医師に中国政府が報復した」そう思った人は少なくないんじゃないかと思う。私もそう思った。
天安門事件の再調査を呼びかけた後、秘密の場所に隔離され、外部と連絡できない状態で「学習会」に出席させられているという。関係筋は、これは毎日行われる「洗脳会」としている。

ところが、直接の原因はかの天安門事件の再調査を要求したからだと言うのですな。
現在の中国政府は、天安門事件を頂点とする一連の民主化運動を「反革命的国家反逆行動」と決め付け、徹底した弾圧行動を正当化してますから、再調査を求めたりしても弾圧されるのは必至。覚悟の上だったのでしょう。それをSARSの内部告発の報復の様に報道してしまうのは、ちょっとどーかと思うです。もしかすると日本の報道各社のネタ元になってるワシントン・ポスト紙は、天安門の再調査要求ではなくSARS内部告発の報復だという情報を持ってるかもしんないですが。

まあ、「国家の不手際」の再調査を求めたにしろ、内部告発にしたにしろ、中国と言う国が、それが原因で(内部で「洗脳会」と呼ばれる程の)過酷な報復を加える様な国家なのには違いはないわけです。だから、こんな報告書↓がしょっちゅう出る。
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中国が少数民族弾圧と非難 アムネスティが報告書
アムネスティ・インターナショナル(中略)は、中国政府が「テロとの戦い」を口実に、新疆ウイグル自治区で少数民族のイスラム教徒ウイグル族を弾圧していると非難した報告書をまとめた。(中略)
報告書によると、同自治区政府がここ数年間、爆破や暗殺事件が起きていないと主張しているにもかかわらず、過去3年間で数万人が「反テロ」の容疑で捕らえられた。

中国政府はさらにモスク(イスラム教礼拝所)や宗教関連の学校の閉鎖などイスラム教への弾圧を強めている。アムネスティは「現在の抑圧の度合いは、ウイグルの文化や宗教的独自性を危険なまでに圧迫している」と非難している。

カザフスタンやネパールなど周辺諸国に逃れるウイグル族も多いが、中国政府は本国に戻すよう各国に圧力をかけている。本国に戻されたウイグル族は、暴力や拷問など深刻な人権侵害を受けたり、処刑されることもあるという。


そして、こんな事↓も。
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盧溝橋事件記念日 中国、抗議デモ禁止 反日感情の高まり懸念
今年で六十七回目を迎える盧溝橋事件記念日の七日、中国の民間組織「愛国者同盟」などが北京市郊外の盧溝橋で予定していた反日集会が公安当局の指示により土壇場でキャンセルになった。
(中略)
中国では東シナ海の天然ガス開発をめぐる日本側の調査の影響で、国民の反日感情の高まりが懸念されており、当局は盧溝橋事件記念日をきっかけに反日運動が拡大することを恐れたようだ。外交筋によるとメディアにも反日キャンペーンを控えるよう通知が出ている。

産経新聞の中国記事にしては、ピントの外れた解説。
反日感情高まる→「我が中国政府は弱腰だ!」→「他にも色々不満が有るぞ!」→反政府運動に…つーシナリオを恐れてるからに決まってるではないか。
もちろん、日本政府向けに「俺が、国民おとなしくさせてる内に海洋調査とか止めて、東シナ海ガス田開発はこっちに譲らんかーい。そうでないと、日本製品不買運動とか起こっても今度は止めたらんぞ、オラオラ」つーシグナルも同時に出してはいるのだが。

まあ、見ててちょ。日本がこのままガス田開発で譲らなかったら、近い内に、大規模な(だが統制され、絶対に反政府運動には広がらない)官製反日デモが起きるから。日本製品ボイコットだの叫ぶ連中を見て、ウチの国のお偉いさん方がビビんなきゃ良いんだけっどねー。
なんせ、相手は儲かるとなったら平気で国際的経済ルールなんぞ無視して、こんな事↓するんだから。
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中国政府がバイアグラの特許取り消し 米欧は報復も
中国政府は2001年、ファイザーに対し、バイアグラの有効成分「クエン酸シルデナフィル」の特許を認可したが、中国の医薬品会社連合は特許の無効化を申し立てていた。 中国のバイアグラ市場は年商約10億元(約130億円)に達するとみられ急拡大中。特許取り消しにより、中国製の“正規後発医薬品”が出回ることになりそうだ。

中国では外国医薬品の偽造品が出回っており、バイアグラのケースは、医薬品の知的所有権保護についての中国政府の姿勢を見極める試金石とみられていた。

この記事に関して興味深い解説を見付けたので、いつも拝見してる「極東blog」の「中国政府がバイアグラの特許を取り消したことについて」にトラックバックさせて戴きました。------------------------------------------------------------------------------
中国が今月、ICBM実験=ロシア側に事前通告
ロシア国防省の情報として、中国が今月、新型の移動式大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風31」など大型ミサイルの発射実験を3回実施する予定

メモ。
定期演習なのか「中国、ガス田開発、市場経済国認定、大演習 (07/04)」で少し触れた「対台湾大演習」の一環なのか不明。
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中台、海峡はさみ演習実施へ 中国、弾道ミサイル実験も
 台湾国防部(国防省に相当)によると、「漢光二十号」と名付けられた軍事演習で、今月末に台南地区の高速道路で一般通行を止め、戦闘機の緊急離着陸訓練が行われる予定だ。台南空軍基地や台中清泉崗基地など戦闘機の駐機基地が、中国からの弾道ミサイルなどで攻撃を受けて滑走路が使用できなくなる事態を想定しているという。
 八日付の台湾各紙は、この着陸訓練を前に戦闘機が七日早朝に、台南の高速道路に沿って低空で飛び、離着陸の模擬訓練を行ったと報じた。
 続く来月には、台湾の陸海空軍が参加する火力演習が「漢光」演習のハイライトとして実施される。同演習の一環としては先月、弾道ミサイル攻撃を想定した机上演習を、米のオブザーバーも参加して実施していた。
 一方、台湾海峡に臨む福建省東山島での今回の中国の軍事演習は、「中国青年報」など中国メディアが事前に計画を報じる異例の扱いで今月の実施が明らかにされた。十万人規模ともいう演習には、ミサイル部隊や戦車部隊、海軍陸戦隊(海兵隊に相当)、潜水艦のほか、中国軍のほぼすべての先進兵器が投入され、台湾侵攻を想定したシナリオで行われる。ロシア製戦闘機「スホイ27」に加え、海軍用の新鋭戦闘機の「スホイ30MK」も登場する可能性が指摘されている。
 中国側では、初の直接総統選挙が行われた九六年三月にも、弾道ミサイルの台湾近海実射ほか、上陸演習を実施し米空母が台湾海峡に派遣されるなど緊張を招いていた。

7/10、追加メモ。
posted by ナナシ=ロボ at 18:55| Comment(0) | TrackBack(0) | "チャイナ"に生きる人々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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